Who knows what tomorrow will bring?2011/06/22 20:45

【明日のことはどうなるか、誰にもわからない】

精神科医・和田秀樹氏の「確率的被害に対する補償」というブログ記事を読みました。
「確率的被害」とは、放射線の被爆直後には現れないけれど、10年後20年後にでてくるかもしれない、ガンに代表される健康障害のことですね。
和田氏の意見は、概ね以下のとおりですが、誤解があるといけませんので、みなさんもオリジナルを一読されることをお勧めします。

> 原発問題の補償だが、「被災者」全員というのはどうかと思うようになった

> 一つだけ確かなことは、今くらいの線量であれば、恐らくは運のわるい人しかなんともないだろうということだ <--- (1)

> 相当な線量を浴びてもなんともない人もいるのは確かなことだ。だから、今は大騒ぎになっているが、30年後に本当にひどい目にあっている人は意外に少ないはずだ <--- (2)

> しかし一方で、がんであれ、奇形であれ、放射線が直接の原因とは言い切れないが、そうなってしまうリスクが確実に上がるのも確かだ

> しかし、この手の確率が上がるというタイプの被害の場合、本当に被害が出た場合に手厚くして、なんでもなかった人はそんなにもらわなくてもいいのではという気はする

> 私は本当に救うべきは、そういう本当の意味での被害者だと思うが、ちょっとしたことで被害者扱いになるが、本当にひどい目にあったときには、ろくに救われないということにならないことを祈りたい


(1)や(2)の件を除き、概ね賛同します。和田氏は医者ですから、「相当な線量を浴びてもなんともない人もいる」などの情報は、我々素人には知りえない情報源があるのかもしれません。けれども、今の時点で「30年後に本当にひどい目にあっている人は意外に少ないはず」と断言できるものなのか。証拠も示さず断言するならそれは予言者(大きな声では言えないが予言者は大抵いかさま)。

ちょっと愚考してみました。


どうなるかわからないからこそ、早めに、国民全員(*1)に放射線量計を配って、各人の被爆量を計り始めるべきじゃないでしょうか。

そうしておけば、

加害者が賠償すべき被害者の人数は写真のように考えて算出できるので、[ある一定期間内にひとりのがん治療に必要な費用×患者数B]で、加害者が拠出すべき費用はきまります。そして、一定の被爆量を超えた人が癌になったら、誰でもこの費用の中から治療してもらえるようにする。
そうすれば、相当の被爆量でありながら幸いにも癌にならなかった人にお金を払うようにはならないでしょう。

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*1: 国民全員であることが重要です。多かれ少なかれ誰もが福島原発が放出した放射線を浴びています。