Get ready for doing "Visualization"2011/05/26 12:57

【「見える化」、やりなさい!】

ウォールストリートジャーナル日本語版が、原子力安全委員会の委員長氏の『”可能性ゼロではない”とは”事実上ゼロ”ということだ』発言を、米国の原子力規制委員会当局者の議会証言と比較して、米国当局者の発言は明確で米国に軍配をあげる、という記事を書いた(2011.5.25 15:59)。

今回のような緊急対応時と公聴会の証言のような平時の発言は比較してもいけないんじゃないか、という気もするけれど、この記事に対して、2011.5.26 13:00 現在までに、44件のコメントが寄せられている

44件を整理すると以下のとおりでした。
委員長氏非難意見 16件、 委員長氏擁護意見 6件、 政府非難意見 7件(もっとつっこんで聞かないからだ)

もちろん、委員長氏の経験不足・知識不足や責任逃れ的雰囲気はプンプンするけれど、一番いけないのは、政府内部で検討中の内容が東電に伝わったこと、そして東電が「専門家がこんなことをいってるらしいぞ」という伝聞で停止させたことだろう。

いずれにしても、この件は、事故調査・検証委員会の畑中氏がきちんと整理して、「失敗知識データベース」の1項目を飾るに違いない。
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追記(2011.5.27)
コメントの中でも、「立場と役割さん」のコメントが秀逸でした。投稿記事が消えるといけないので、ここに再掲させていただきました。
2011/05/27 6:38 投稿者:立場と役割 さん
  言いつくされた感ありますが、「自称原子力専門家」さんのコメントをみてどうしてもコメントしたく。内閣府原子力安全委員長というのは、原子力という素人には到底分からない複雑で危険な道具について、素人である大臣等が適切な判断を下せるように専門家の代表としてアドバイスする、という重大な役割を担って任命されているものです。他人事のように「可能性はゼロではない」などと言って自分の責任逃れをするような人をその任においたほうも悪いが、国家の一大事に自分の負ったその任の重さも分からず、挙句の果てに「私は何だったんでしょう?」とは。個人的にはとってもいい人だと思いますが、そんなことを今問うているのではありません。後で「指示を無視した、違法行為」と糾弾されるリスクを負っても注水を継続させた吉田所長のほうがよっぽど責任者として素晴らしいと思います。