japanese language is forever and ever2009/03/20 23:10

【日本語よ、永遠に・・・】

今日、図書館から新刊書3冊借りました。

日本語が亡びるとき -英語の世紀の中で- 水村美苗 330頁 筑摩書房 2008.10.31 \1800+税 (1頁あたり 5.45円)

プリンストン大学で日本近代文学を教えながら、作家活動もされている女性で、不覚にも全然知りませんでしたが、芸術選奨文部大臣新人賞、野間文芸新人賞、読売文学賞などずいぶんな賞を得ている方です。

12歳で親の仕事の関係で米国へ行き、米国の大学・大学院でフランス語を学び、30過ぎて帰国というから、これじゃ、帰国子女というよりももう外国人じゃないかという気もするが、日本近代文学を教えているわけで、これもまた不思議です。

もう題名からお察しできたと思いますが、グローバル化、インターネット化で英語が”普遍語”として世界を席巻することは間違いない、”日本語はいま生まれてから未曾有の状況に直面してる”、”日本人は日本語は「絶対大丈夫」という信念をすてなくてはならないときに来ている”、どうすればいいか、3つの方針案がある、といっています。

1) 国語を英語にしてしまうこと
2) 国民の全員がバイリンガルになるのを目指すこと
3) 国民の一部がバイリンガルになるのを目指すこと

1)は論外、2)は不必要、3)をめざそう、といっています。

「日本が必要とするのは世界に向かって一人の日本人として英語で意味のある発言ができる人材である」
「必ずしも日本の利益を代表する必要はなく、場合によっては日本の批判さえすべきだ」
「日本語を母語とする人間がそこまでいくのは並大抵ではない」、だから、「少数の選ばれた人」を育てよう、3)でなければ、いつか、日本語は亡びると主張されています。

日本の意見をネイティブ並の英語で発信できる少数のエリートを国家をあげて育成しようという考えのようですが結論としてはありきたりじゃないでしょうか。

それに、明治維新直後の一部エリートのように、全体のために貢献しようとする日本人はもう生まれない。日本はそんな社会になってしまったような気がする。

また、ネイティブ並に英語で発信できる日本人なら、書くのに手間がかかり、その間思考が停止してしまうような日本語なんかクソ食らえだ、と考えるに違いない。

著者は論外としたが、 1) の「国語を英語にしてしまうこと」がベストな選択であると私は信じる。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
〇に該当するひらがなを入力すると送信できます。海外のスパムメール対策です。
「石の上にも〇〇〇〇」

コメント:

トラックバック